※このSSは陰陽鉄学園2の世界観と独自設定を織り交ぜたSSです、『東方陰陽鉄』とは全く別物なのでご注意ください 俺の名はブロント 謙虚だから「さん」付けで良い 俺は地元北海道では自他共に知られた一級廃高校生だったが、きゅうきょ親の都合で引っ越すことにした。 引越し先は都会にある根実市という場所だが、この町には全国でも唯一ぬにの規模を誇る高校があるらしい 俺はそこに転校することになった そして今日から新しい高校に通うことになったんだが・・・ ――ジリリリリ・・・ジリリリリ 「・・・おいィ、この目覚ましちょとウルサ過ぎるでしょ。マジでかなぐり捨てんぞ」 ――ジリリ(カチ 「・・・これで安眠の封印は解けられた。というわけでカカッと二度寝するべ・・・」 ――トン、トン、トン・・・バン! 「オラぁブロント! 起きてるか!?」 「・・・オイィィィ・・・オイィィィ・・・」 「・・・・・・・・・  すぅ〜・・・起きんかコラアアア!!」 ――ドゴ! 「ぐほぁ!? ね、姉ちゃん・・・」 「おはようマイブラザー。たくっ・・・起こしに来て正解だったわ、いつまで寝てる気よ」 「ま、毎度のことながら寝てる人間にエルボードロップかますの止めてもらえませんかねえ・・・?」 「あんただから遠慮なくやれるのよ。頑丈な弟を持ってお姉ちゃん幸せだわー」 「俺に救いは無いんですか・・・;;」 「あんたが一人で起きられるようになったらやらないわよ  それよりご飯出来てるわよ、早く降りてきなさい」 「h、hai・・・」 ――――居間 「・・・親父、おはようなんだが」 「おはよう息子よ  さっき二階で大きな音がしたが・・・」 「聞かないでくだしぁ;;」 「あ、ああ・・・相変わらずか」 「せっかく目覚まし時計も新調したってのに、先が思いやられるわ」 「朝眠いのは仕方ないべ。二度寝の幸福に勝るものはにぃ、以下レス不要です」 「ふーん、じゃあ今度新しい技でも試してみようかしら」 「ごめんなさい人生ロストしたくないんです」 「まぁクラエアーネ、これからブロントもお前も新しい学校に慣れるまで大変だろう  多少は多めに見てもやってもいいんじゃないか?」 「さっすがー! 親父は話が分かるんだが!」 「もー、お父さんあまりブロントを甘やかさないでよ」 「はは・・・さて、そろそろいただこうか、せっかくクラエアーネが作ってくれた料理が冷めてしまう」 「あたしの料理は冷めてもおいしいけどね、けど時間もないし食べようか」 「いただくんだが」 ・・・・・・ 「ごちそうさまなんだが」 「はいブロント、これ弁当」 「ありがとう姉ちゃん」 「ところであんた、学校までの道分かってるんでしょうね?」 「大丈夫だ、問題ない」 「ホントに大丈夫なの?  あんたとあたしの通う学校は全然方向が違うから心配なんだけど」 「姉ちゃんは過保護すぐる、ちょっとは俺を信用するべき」 「あんたはそーいう自信満々な時が一番不安になるんだけど・・・まぁいいわ、何とかなるでしょ」 ・・・・・・ 「では息子と娘よ、父さんは会社に行ってくる」 「いってらっしゃい」 「姉ちゃんは最後か?」 「戸締りとかしなきゃいけないからね、大学は講座に間に合えば遅く出てもいいのよ」 「ふーん、じゃ行ってくるんだが」 「はいはいいってらっしゃい」 ――バタン 「・・・さて学校はこっちだったな、前日に確認した俺に俺にスキはなかった」 ――――雑木林付近 「・・・ん? あすこにおるのは」 「うーん・・・どこいったんだろー・・・(ガサガサ)」 「oi misu おい」 「ふえ!?」 「なんか茂みの中でうんうん唸っている幼女がいたので俺は無視できず声を掛けることにした  「声を掛ける」と心の中で思ったならそのときすでに行動は終わっている、それがナイト」 「は、はぁ・・・」 「それでこんなところで一人で何してるわけ? さっさと説明すべきそうすべき」 「えっとね・・・落し物さがしてるの」 「ほむ、落し物・・・どんなものだ?」 「お、お守りなんだけど・・・」 「ふむお守りとな  最近のお守りは交通安全とか家内安全とか効果がえごいからな、しかも常に持ち続けることで効果がさらに加速してただのお守りは至高のお守りに進化する  そんなマーベラスなものを無くして不安に思う気持ちはよく分かるべ」 「え、えっと・・・」 「だが安心すろ、自慢じゃないが俺は北海道では一級廃人としてたいそう恐れられた人間だべ  落し物見つけるくらい楽勝だからよ、まぁ見てなw」 「お、おねがいするのかー」 ・・・・・・ 「う〜〜遅刻遅刻」 今、学校に向かって全力疾走している俺は近くの私立高校に通うごく一般的な男子生徒 強いて違うところをあげるとすればミカンと名づけた蜥蜴を飼ってるってことかナー 名前はリューサン そんなわけで途中にある雑木林の近くまでやって来たのだ ふと見ると 「うーん、見つからないのかー・・・(ガサガサ)」 「おいィ、ほんとにこの近くにあるのか?(ガサガサ)」 「たぶん、まちがいないと思うけど・・・」 ウホッ、変な人たち・・・ 「・・・ん?」 そう思っていると突然男の方が立ち上がり、俺の方を向いてこう言った 「何じろじろ見てるわけ? 見世物じゃないんだが、見物料払ってもらおうか」 「あ、ああごめんよ  えと、こんなところで何してるのか、聞いても良いかな?」 「探し物」 「え?」 「わたしがお守りを落としちゃって、お兄ちゃんがいっしょに探してくれてるのかー」 「この辺あもりにも草が茂りすぎでしょう? さっきから草を掻き分けて延々と探してるんだが見つからなくてストレス溜まってる  もう溜まりすぎて腕とか血管血走って危険、このままじゃストレスで俺の頭がハゲる」 「そ、それは大変だね・・・」 「というわけでおもえもそんなところに突っ立ってないでこっちに来て探すのを手伝うべき、俺の毛根のためにもそうすべき」 「ま、まぁ手伝うのは構わないが・・・えと、お守りだね」 「うみゅ、俺と幼女はこっちを探すからお前はそっちを頼む」 「ああ・・・」 ・・・・・・ 「うーむ・・・見つからないね」 「うぅ〜・・・おかしいのだー・・・」 「ここまで探して見つからないとか常識的にありえないでしょう  俺が思うにお守りに足が生えてどっか行ったのではないか?」 「えと・・・それはないと思うけど・・・」 「・・・ここら一帯は全部探したのかい?」 「地面とかは全部探した」 「けど見つからないのかー」 「ふむ、下には落ちてない・・・となると、上だな」 「「上?」」 「ああ、お守りって引っ掛けるような輪っかが付いてるだろ、だからちょうどそこが高い位置の枝に引っ掛かったんじゃないかと・・・  お! もしかしてあれじゃないかい?」 「あ、あんなところに!?」 「やっと見つかった、このまま終わりかと思ったよ  しかしあんなところに引っ掛かってたとは、このブロントの目をもってしても見つけられなかったな・・・」 「けど、あれじゃ取れないのかー・・・」 「それなら俺に任せてくれ・・・はぁ!(バッ)」 「うおぁ!? なんかすごい勢いで垂直にジャンプした!?」 「すごいたかーい!!」 「よし、取れた  探してたのはこれかい?」 「間違いないのかー!  えーと・・・」 「リューサンだよ、お嬢さん」 「リューサンありがとう!」 「いやー、たいしたことないのであるw」 「・・・勝ったと思うなよ」 「はは・・・」 「そっちのお兄ちゃんは・・・」 「俺の名はブロント、謙虚だから「さん」付けで良い」 「ブロントさんもありがとう!」 「ほう、俺への感謝も忘れないとはなかなか分かってるようだな  将来お前は大物になるぞ、俺が保障する」 「うん!  お兄ちゃんたちありがとう! わたしもう行くね」 「車に気をつけるのである」 ・・・・・・ 「いやー、人助けをした後は気持ちいいなー」 「確かにな、ところでリューサンは学生なのか?  見たところ俺と同い年に見えるが」 「ああ、俺は『陰陽鉄学園』ってところに通ってる学生なんだ  ブロントさんは知ってるかな? 『陰陽鉄学園』って何年か前にこの町に出来た学校なんだけど」 「ほぅ奇遇だな、俺も今日からそこに通うことになったんだが」 「えっ、そうなのかい!? それはすごい偶然だな・・・あ」 「どうした?」 「・・・遅刻」 「え」 「マズい、遅刻だ! 始業式が始まってる!」 「おいいいいい!! ちょとそれsyれならんでしょ!?」 「い、急げブロントさん!」 「hai!!!」 ――――私立陰陽鉄高等学校 創立わずか数年の比較的新しい学校だが、その大きさは全国でも有数の規模を誇る。 生徒数は約千人。教員など学校関係者も含めれば総数は千二百を超えるマンモス校である。 開校して間もない学園になぜこれほど人が集まったのか、理由の一つとして学園内に非常に充実した設備があることが上げられる。 まず教室には空調が完備され、机や椅子は全て学生の負担を極力減らせるよう設計されている。 パソコン室には最新のPC設備があり、調理室には専門的な料理も作れるほど多様な器材が揃っており、購買にはそこらのコンビニに負けないほど雑多な品物が置かれている。 もちろんこれだけの設備が整っているため、入学料は並の私立高校よりも高い。 しかし学園で実際に学んだ生徒には非常に評判が良いため入学者は年々増えており、中にはわざわざ県外から入学してくる生徒もいるほどである。 あらゆる最先端の分野を取り入れた高等学校、それがこの『陰陽鉄学園』である。 (・・・俺は遅刻してしまったんだがまだ学校の校門が開いていたのでリューサンと一緒に駆け込んだところ、アワレにもチャイムが鳴り響いた  どうやら始業式はとっくに終わったらしく体育館らしき建物からぞろぞろと人が出て行くのを見ていると教師らしい人が近寄ってきて俺たちを呼び出した  普通なら教室に行くところきゅうきょ教師についていくと・・・) 「・・・・・・(ガタガタ)」 (職員室に連れてこられた、何かリューサンが足プルプル震えてる  はやくおわって〜はやくおわって〜) 「・・・えーと、リューサン」 「は、はい」 「君が遅刻なんて珍しいな、どうした?」 「え、えと・・・目覚まし時計が壊れてまして・・・それで、朝寝坊して・・・」 「ふむ、それが原因で遅刻と・・・」 「いえ、その時はまだ間に合う時間だったんですが・・・途中の雑木林で何やら女の子が困っていたので・・・  その子の手助けをしてて・・・」 「ふーむ・・・しかるに君たち二人はその出来事が原因で遅刻したと」 「は、はい・・・」 「おいィ、リューサンを叱るのはお門違いなんだが!  元々その子の手助けをしてたのは俺だけだしリューサンは俺が巻き込んだだけだからよ  叱るなら俺一人にしろよ」 「ぶ、ブロントさん」 「ああ勘違いしないでくれ  別に私は怒っているわけではない」 「え」 「一応学校側の規則でな、遅刻した生徒からはなぜそうなったのか事情を聞かなければならないのだ  職員室に呼んだのもそのためだ  だから頻繁に遅刻してるならともかく少し遅れたからといって、成績に悪影響が出るとかそういったことはないぞ、せいぜい皆勤賞が無くなるくらいだ」 「じゃ、じゃあ・・・」 「何だリューサン、もしかして「アレ」を警戒してたのか?  だったら心配要らないぞ、遅刻した理由も仕方ないと言えば仕方ないものだ  むしろ下手に嘘をつかないだけ好感が持てる」 「は、はい!」 「『アレ』・・・?」 「・・・ブロントさんは知らなくて良いことだよ」 「ブロント? もしかして君が今日転校してくるブロント君か?」 「ほうすでに転校先にも俺の名が知れ渡っていたか、やはり一級廃人の存在感は貧弱一般生徒とは一線を画すものだとあらためて確信した  いかにも俺はブロントだ、謙虚だから「さん」付けで良い」 「そりゃ知ってるさ、君は私のクラスに入るんだからな」 「「え」」 「ああ自己紹介が遅れたな、私は上白沢慧音、君の担任になるものだ  よろしく」 「ということは・・・ブロントさんは俺と同じクラスか!」 「そうなるな」 「まじで!?」 「ふふ、今日から同じクラスになる二人が揃って遅刻か  中々珍しいこともあるものだ・・・  ・・・リューサンはもう教室に戻っていいぞ、ブロント君はもう少し残ってくれ」 「は、はい」 「おいィ、何で俺は残らなきゃならないんですかねぇ?」 「君には私と共に教室に入った後、自己紹介をしてもらうつもりだ  だから待ってる間に皆の前で言う内容でも考えててくれ」 「失礼しました・・・じゃあブロントさん、また」 「おうリューサンまたな」 ――――教室 ――ワイワイガヤガヤ・・・ 「いよっす、霊夢! 元気してたか!?」 「・・・久しぶりね、魔理沙」 「何だ何だ元気ないぞー、春休み中にボケたか?」 「私は前からこんな感じよ・・・」 「相変わらず無愛想な奴だな  ああそうそう、知ってるか?」 「いや、知ってるかって聞かれても・・・何を?」 「なんと、この学校に転校生が来るそうなんだよ!」 「へー」 「何だよ「へー」って」 「別に、転校生なんて珍しくも無いでしょ」 「リアクション薄いなー、もしかしたらこのクラスに来るかもしれないだろ」 「無い無い、それは無い  うちら3年よ、この時期にウチに来るってどんな事情よ?」 「何だよ何だよ、ちょっとは期待したらどうだ?」 「過度な期待はしないタチなのよ」 「もしかしたらその転校生がスッゲー面白くて、スッゲー変わってて、スッゲー変な奴かもしれないだろ?」 「いや、その期待の仕方はどうなの?」 「お、あれはリューサンじゃん!?  おーっす、リューサン!」 「ああ魔理沙か、おはよう  霊夢さんもおはよう」 「おはようリューサン」 「リューサンも春休みボケか?」 「え?」 「いやだってさー、真面目で品行方正を地で行くリューサンが遅刻するなんてすげー珍しいじゃん?」 「まぁ・・・学校に来る途中にいろいろあってね」 「ふーん  ところで今、霊夢と転校生について話してたんだけど、リューサンは何か知ってるか?」 「転校生・・・ああ、さっきまでその人と一緒にいたよ  このクラスに来るそうだ」 「まじで!? どんな奴だった!?  面白い奴か!? 変わった奴か!!? 変な奴か!!!?」 「・・・・・・・・・」 「リューサン?」 「まぁ・・・・・・良い人だよ」 「?」 ――キーンコーンカーンコーン 「チャイム・・・鳴ったわね」 「・・・席につこうか」 「いやーまさか本当にこのクラスに来るとはなー!  楽しみだなー、どんな奴なんだろう」 ――ガラガラ・・・キリーツ、レイ! 「おはよう皆、またこのクラスで一緒に学べることを喜ばしく思う  新年度の始まりということで、心機一転して一層勉学に励んでほしい  さて、朝のホームルームを始める前に・・・一つ皆に知らせたいことがある  何とこのクラスに新しいクラスメートが入ることになった」 ――ざわ・・・ざわ・・・ 「これから同じ教室で一緒に授業を受ける仲間だ、仲良くしてもらいたい  では早速自己紹介をしてもらおう  君、入ってきなさい」 ――ガラガラ・・・ (BGM深紅) 「俺の名はブロント=ノーブルテザー謙虚だから「ブロントさん」で良い  俺は北海道に住んでた一級廃人なんだが親父の都合できゅうきょこの学校に転校してくることになった  親父と姉ちゃんと三人暮らし親父は思わずほうっと関心するほどの一級俳優親父が出てる映画は是非見てみるべきそうすべき  姉は家事全般をこなしちぇしまう超ウーマン趣味はプロレスで暇あれば毎日テレビ見てる  俺はいつものように姉にエルボー叩き込まれて起こされて登校したんだが何か途中で幼女が困ってるみたいなので助けることにした  そこでリューサンが来て手伝ってくれたんだが解決したのはリューサンでも手伝う時間は俺の方が長いのでイーブン(断言)  その後とんずらを使って学校に向かったが時すでに手遅れアワレにも慧音に説教くらう羽目になる  というわけで俺とリューサンが遅れたのは不可抗力モンク言うやつは雷属性の左英語で言うとメガトンパンチ食らわせる  とりあえずこのクラスに入ることになったがなんかみんなが俺に注目していて想像を絶する期待が俺を襲った  注目されたくてされるんじゃない注目されてしまう者が一級廃人今回のでそれが良く分かったよ(感謝)  とりあえず皆世話になるよろしく頼むんだが」 『・・・・・・・・・』 ((うわぁ・・・・・・))(霊夢&魔理沙) 「ドヤァ」 「・・・ブロント君」 「何か用かな?」 「いろいろ言いたいところだが、とりあえず・・・自己紹介が長い」 「つい気合入れてやった、反省も後悔もしていない」 「・・・君は少し自重というものを学んだほうが良いようだな」(ガシ) 「え」 『り、両手で相手の頭を固定した! アレか、アレをやるのか!?』 『なんということだ、よりによって新年度の最初の日に・・・しかもそれも最初に喰らうのが転入生になるなんて・・・』 「え? え?」 「ブロント君、歯を食いしばりなさい」 「な、何か意味不明だがちょとsYレならんしょこれは!?  慧音の全身からかもし出すエネルギー量がオーラとして見えそうになってる!?」 「なに大丈夫だ、痛いのは一瞬だ・・・そう、一瞬で終わる」 「り、リューサンたすけて!?」 「(パーティーメンバーがいません)」(リューサン) 「おいィィィィィィィ!!!?」 「覚悟はいいか?」 「ど、どちかというと全然・・・」 「問答無用!」 ――ドゴォ! 慧音が俺の頭に自分の額をぶつけた瞬間、教室中に・・・いやもしかすると学校中に響き渡るかもしれないほどの、巨大な衝突音がした こうして・・・俺の新しい学生生活、陰陽鉄学園で過ごす日々が始まった 俺はこれからこの学校でどんな出会いをし、どんなことを得ていくのか・・・ それはまだ分からない ただ一つハッキリしてるのは・・・ この学校ではきっと俺の欲しい物が得られる、そんな漠然とした期待が俺の胸の中にあることだった