ひろき 「お前は・・・シャドービィ!」 シャドービィ 「ホウ、お前も俺の存在に気づいていたとはな・・・」 ひろき 「カービィをなぜ助けたかは後で聞くとして・・・」 シャドービィ 「流星のことか?あいつはな・・・」 シャドービィ 「ひろき、お前自身だ!」 ひろき 「オ、オレ自身だと?」 シャドービィ 「お前はな、この星に来たときに何人かに分かれているんだ!」 ひろき 「なんだと!?そんな話・・・」 シャドービィ 「真実だ。流星も分裂したお前の一人だ。」 ひろき 「じゃ、じゃああいつの記憶がないのは?」 シャドービィ 「逆に聞くがお前にはこの星に来る前の記憶があるのか?」 ひろき 「そんなのあたりま・・・う!?」 ひろき (お、おかしい・・・ほとんど思い出せない・・・せいぜい思い出せるのは住んでた場所や親友位だ。) シャドービィ 「なくなってるだろ?分裂したときに記憶や感情も分かれたんだよ。」 ひろき 「ちょっと待て!感情もって・・・」 シャドービィ 「お前の感情のほとんどが分裂してから作られた。元々残っていた感情はその分強くなっているはずだ。」 ひろき 「残っていた感情はなんなんだ・・・?」 シャドービィ 「そうだな・・・『勇気』、『理想』、『希望』ってところか。」 ひろき 「その3つだけか・・・?」 シャドービィ 「そうだ。だからお前は戦えていたんだ。」 ひろき (そういえば確かにあそこまで戦えて自分でも不思議に思ってた・・・) シャドービィ 「あともう1つ。レインボーブレードのことだ。」 ひろき 「そんな事も知ってるのか?」 シャドービィ 「まずこの剣の能力からだ。『想像を具現化する能力』『剣技を操る能力』『空を自由に飛べる能力』『敵味方共に傷つかない能力』『呪縛から解放する能力』それから、『世界間を移動する能力』・・・」 ひろき 「そんな力が・・・」 ひろき 「傷つかないというのは?」 シャドービィ 「ダメージは通るが肉体には傷がつかない。そういう事だ。」 ひろき 「なるほど・・・じゃあ世界間を移動って・・・」 シャドービィ 「お前も一度体験してるだろう。別次元の世界に移動できるんだ。」 ひろき (じゃあなんでこの剣はオレの所に来たんだ?) シャドービィ 「なんでお前がその剣に選ばれたか、それは俺にはわからん。ただ、その剣はどうしようもない危険が迫っている世界に連れていってくれるそうだぜ?救世主を求めてるのかもな?」 ひろき 「それってまさか・・・!」 シャドービィ 「そのまさかだ、この世界はもうヤバイ。それこそカービィ達ではどうしようもないくらいな。」 ひろき 「それでオレに助けを求めに・・・」 シャドービィ 「そういうことだ。ちなみにお前達以外にその剣に選ばれたやつがいる。教えてやろうか?」 ひろき 「なんだと!?」 シャドービィ 「アドレーヌ、あいつの絵は実体化するんだったよな?」 ひろき 「アドレーヌが!?」 シャドービィ 「まだ力は目覚めていないがな。あとはカービィ、シャドー、それと俺だ。」 ひろき 「お前もなのか・・・!?」 シャドービィ 「順番に説明する。カービィの剣は虹の剣。お前のとは形が違うがな。シャドーのはダークマスター。虹の力の代わりに闇の力が宿っている。そして俺のはシャドーと同様に闇の力が宿っているが、力は俺の剣が最強だ。まあ、剣以外にも俺には『力』がある。圧倒的な『力』がな。」 ひろき 「やはりお前はただ者じゃない!何者だ、お前は!この世界の危機の原因はお前じゃないのか!」 シャドービィ 「だったらどうする?戦って勝てるとでも?」 ひろき 「くそ・・・!」 ひろき (こいつの強さは本物だ・・・!シャドーやダークマターなんか比べ物にならない程・・・!・・・だが!) ひろき 「・・・今は無理でも何か方法があるはずだ!」 シャドービィ 「そんなものが本当にあるのか?」 ひろき 「・・・あるかどうかじゃない、やるんだ!」 シャドービィ 「・・・だったらあの船を墜としな。話はそれからだ。」 ひろき 「お前に言われるまでもない。」 シャドービィ 「最後にお前に土産をやる。『ライドボード』と『スターバイク』だ。エアライドマシンを改造したものだ。お前の意思でどこでも呼び出せる。あの船を墜とすには必要だろ?」 ひろき (スケボーとバイク・・・か。) ひろき 「なぜこんなものを?」 シャドービィ 「俺は強いやつと戦いたい。目的はそれだけだ。お前を強化するためかな、理由は。」 ひろき 「・・・そうか。」 シャドービィ 「気を付けろ、お前の偽者も出てきている。」 ひろき 「何?」 シャドービィ 「お前が前の旅でハルバードでカービィ達と合流する前だ。その前にお前に助けられてるとかいっていたぜ?」 ひろき 「あの時より前にはオレはこの星に来ていない、おかしいな?」 シャドービィ 「恐らくそいつが偽者だ。お前が来てから姿を出してないようだがな。ちなみにそいつは『作者』とか名乗っていたらしい。」 ひろき 「ふざけているな・・・まあ気を付けるとしよう。」 ひろきはそういうとライドボードを一旦しまい、スターバイクに乗り仲間のいる場所へ向かった。 第11話へ続く