「…で、今に至ると。」 カービィは、昨日あった事、今日の朝の事をデデデ大王に伝える為にデデデ城に来ていた。 デ「何とも不思議な…心当たりは無いのか?」 カ「多分…あの不思議な氷に触れたときだと思う。」 デ「不思議な氷ねぇ…聞いたこともないが。」 そういうとデデデは、近くの兵士に命令した。 デ「おい、カービィが言う不思議な氷について、調査隊に訪ねてみてくれ。」 兵「わにゃッ!」 元気よく返事をした兵士は、すぐに部屋から出て行った。 カ「調査隊なんて出しているの?」 デ「昨日の夜、風速40メートルの突風と多少大きな地震をこのあたりでも観測したんだ。それで」 カ「それで?」 デ「調査隊を出してしばらくしてからお前が来た。それだけさ。」 デデデが言い切ると、さっきの兵士が青ざめて帰ってきた。 兵「わにゃにゃ…き、緊急通達!」 デ「どうした!?何かあったのか!?」 兵士が呼吸を整えながら言った。 兵「ぜぇ…ぜぇ…、ち、調査隊メンバー148人、ほぼ全滅!電話に出た兵士も、その後息絶えた模様!!」 「「な、なんだって!?」」 まさかの通達。カービィは何とも言えない。 デ「何か現場の様子が分かるような事は言ってなかったか!?」 兵「現場は、ひどい電磁波の発生と超高温高圧力、ついでに爆発が何度も起こっていたようです。あたりには草一本生えてなかったそうです!」 カ「そんな!昨日の夜にはそんなことなかった!」 デ「これは非常にまずいことが起こっている…!すぐに救助隊を出せ!」 兵「わにゃ!」 兵士に命令を出してすぐ、デデデは机上に設置してある政府専用の電話に手を出そうとしたとき、電話がなった。 ジャリリリリリリリリリリリン!! ガチャッ デ「誰だッ!」 メ「私です、陛下。メタナイトです!」 デ「よかったちょうど連絡を…」 メ「今は先に報告させてください!」 凄い気迫だ。 デ「うむ…わかった。不思議な氷の事だろう?」 メ「そうです…戦艦ハルバードで、現場上空を飛んでいたところ、クレーター中心部から、強いエネルギー発生。しかも現在移動中です!」 デ「何ッ!?攻撃は?」 メ「防がれました!銃砲も、二連主砲も全部です!」 デ「そんなバカな!?」 話を聞いていたカービィが電話を取る。 カ「もしもし?メタナイト?」 メ「ん?…カービィか、なんだ?遊んでいる暇はないが…」 カ「そいつはどうやって攻撃を防いでた?」 メ「何やらいろんなコピーが混ざったような物を出していたな…?それが?」 カ「多分、コピーのもとデラックスだと思う。」 予想外の返答に戸惑うデデデたち。 メ「な、なにを言っているんだ?」 デ「そうだゾイ、どうして…あッ!!」 デデデが閃いた様だ。 カ「そうだよデデデ。昨日の夜、あの氷に触れた時から、僕はコピーのもとデラックスが使えない。」 メ「…まさか!お前から奪ったというのか!?」 カ「そうだよ。デデデ大王!メタナイト!すぐにその移動している奴のところに向かって!僕も後で行く!」 そう言ってカービィは電話をデデデに渡し、部屋から飛び出した。 デ「仕方がない、行くぞメタナイト!」 メ「御意!」 プーッ、プーッ、プーッ… デデデはハンマーを担ぐと、もう一度電話を使い、城内に放送を流した。 デ「直接連絡!これより戦闘作戦を開始する!救助隊、兵士、残らず出発しろ!」 放送を終えると、槍を構えたバンダナワドルディが駆け寄ってきた。 バ「大王様!出発されるのですか!?」 デ「当たり前だゾイ!ホレ、行くぞ!」 バ「ああ、待ってください!大王様ァ〜!!」 デデデの背中が、いつもより大きく見えたバンワドであった。 続く