%txtCalm,JP 「……」 「……風が、気持ち良い」 「……ふぅ」 *パタパタ* %txtCalm,EN "Weee." "Brother!" %txtAggro,JP 「こっちに……こないで!」 「あっちに……行ってよ!」 「死んじゃえ……死んじゃえ!!」 「もう、殺したくなんか無いのに……!」 「争いなんて、嫌いなのに……」 黒天使の目が閉じられ、再び開くとそこには狂気が宿っていた。 黒天使は得物を構えて敵と対峙した。そこに普段の臆病さはかけらも感じられない。 黒天使は湧き上がる狂気に身を任せた。 %txtAggro,EN "Scum!" %txtDead,JP 「きゃああああっ!!」 「いや……死ぬのはいやあっ!!」 「ルルウィ様……助けて……!」 黒天使の羽が吹き飛んだ。同時に黒天使の姿はどこかへ消え去ってしまった。 もう、黒天使の優しい微笑は見ることができない。 黒天使は力なく地面に落ちるとそのまま動かなくなった。 %txtDead,EN "I'm dead." %txtKilled,JP 「……どれだけ、殺せばいいの」 「もう、殺したくなんか無いのに」 「なぜ、死を選ぶの?」 黒天使は敵の死体を見て正気を取り戻し、必死に吐き気をこらえた。 黒天使は絶望に満ちた顔で敵の死体を眺めている。 「アハハ!ミンチミンチィ!!」 「死んじゃえ!みんな死んじゃええっ!!」 「あはは!死ね!死ね!!」 %txtKilled,EN "I killed it." %txtWelcome,JP 「…おかえりなさい」 「……!おかえりなさい」黒天使はあなたの姿を見ると一目散に飛んできた。 「無事で、良かった」黒天使はあなたの無事を喜んでいる。 「……」黒天使が憂鬱そうな目で空を見上げている。それをたしなめるように風が吹くと、黒天使は慌ててあなたの方を向いて「お帰りなさい」と言った。 %txtWelcome,EN "Welcome back." %txtDialog,JP 「他の黒天使はみんな、戦うのも強くて、そして戦うのが好きです。……その点で、私はとんでもない落ちこぼれなんです」 「私は、気も弱くて力も無くて……いつも同僚達に迷惑かけてて……私がいらなくなったらいつでも縁を切ってください」(あなたは震えている黒天使の肩をやさしく抱き寄せた)「……本当は、縁を切って欲しくなんてないです。あなたと……ずっと一緒に居たいです」 「あなたは、どうして私を連れ歩くんですか?……うまく戦えないぐずで、ろくに働けないのに……意味は有るんですか?」(あなたは「黒天使が一緒に居てくれるだけで十分だ」と言った)「……っ!?」(黒天使は顔を真っ赤にしてそそくさとあなたから離れていった) 「私も、黄金の騎士達のように力が欲しかった。防衛者や妖精さん、黒猫たちのような特別な力が欲しかった。追放者のような魔法が欲しかった……私なんて、よくルルウィ様が罵っているマニ神のアンドロイドよりもいらない子なんです」(あなたは黙って黒天使を抱きしめた)「……私の居場所は、ここだけしかないんです……」 「あなたの才能が羨ましいです。私なんて、何にもできない落ちこぼれで……」(あなたは黒天使の頭を優しく撫でた)「……そんな、凄い人なのにこんなに優しい。本当に、あなたが羨ましいです」 「……」(あなたに寄り添っていた黒天使は、こてんとあなたの肩に頭を乗せた。……どうやら眠ってしまったらしい。あなたは以前見かけた少女がやっていたように耐冷ブランケットをかけてやった) 「……私は、あなたの傍に居る価値があるんでしょうか」(あなたは「ある」と一言言って黒天使を見つめた)「……ありがとうございます」(黒天使は泣き笑いしながら言った。あなたは黙って黒天使を抱きしめた) 「……私は、今日も生きている」(黒天使は*手首から流れる*血を見て呟いた。あなたは黙って黒天使の傷を手当した) 「……私なんかと一緒に居て良いんですか?」(あなたは「黒天使だから一緒に居たいんだ」と言った)「っ!…………あなたは、本当に私の欲しいものをくれるんですね」(黒天使は泣きながら笑った) 「ルルウィ様がどんな神様か、ですか?……そうですね、自由なお方です。さばさばとした性格で、凄く気前が良くて。言動はちょっと乱暴ですけど……信者のことを第一に考えていらっしゃるとても凄いお方です」(あなたは黒天使を取り巻く優しい風の存在に気づいた。『……黒天使ちゃんには、内緒よ?』あなたは風が囁いた様な気がした) 「ルルウィ様の所に居た時のこと、ですか?……基本的に、みんな自由にしていました。真面目に鍛錬や職務をこなしていたのは私とあと数名くらいでしたね。でも、みんな良くしてくれました。私が落ち込んでる時には「あなたって、その程度?だとしたらかたつむり以下よ?」って励ましてくれたし、仕事が多すぎて過労で倒れてしまったときは、起きたら仕事が半分に減ってたりしました」(あなたは、未だルルウィの膝元にとどまっているか、どこかの信者のもとに舞い降りているであろう他の黒天使たちに感謝した) 「ルルウィ様の所に居た時のこと、ですか?……そういえば、マニ神とルルウィ様は仲がよろしくないんですけど、アンドロイド達と私達はそれ程険悪な訳でもなかったんです。アンドロイドたちの計算スピードには、「加速」や「ルルウィの憑依」でも追いつけないくらいで……よく帳簿付けとか手伝ってもらいましたよ?」 「ルルウィ様の所に居た時のこと、ですか?…………マニ神の所のアンドロイドたちは、いつも口を揃えてこう言うんです。「日に日にマニ様の胃薬消費量が増加している。なんとかならないだろうか」って。でも、私達でもルルウィ様の御前でマニ神の名前を出したら凄く怒られるんですよ……言われるたびに申し訳なくって、私達、お返しもできないのに仕事とか手伝ってもらってよかったのかなあ、って思ってたんですよ」 「ルルウィ様の所に居た時のこと、ですか?……時々、オパートス神のところの黄金の騎士達とお茶をしたりしました。……彼女達は、オパートス神に似て素直で、……その、なんと言うか……単純で。同僚達がいろいろあらぬことを吹き込んで、そのとばっちりがジュア神の所の防衛者達やイツパロトル神の所の追放者達に降りかかったり……」(あなたは心の中で防衛者・追放者諸君に同情の念を送った) 「……私、気が弱くって、それが悩みだったんですけど……皆みたいに強気になろうとして無理しちゃって、倒れちゃったことがあったんです。それ以来、ルルウィ様が言うには私の中にもう一人の私ができてしまったらしくって……普段はなんとも無いんですけど、戦闘の時はたまに入れ替わっちゃうんです」(あなたは戦闘時の黒天使の様子を思い出して納得した) 黒天使は風に取り巻かれて流れる髪をそっと払った。あなたはそんな黒天使に見惚れた。 黒天使はなにやらぶつぶつと呟いている。「……う、うじむし」……罵倒の練習のようだ。あなたはそっと黒天使を見守った。 黒天使は財布を開いて中身を確かめている。訓練用にお金を渡したほうがいいかもしれない。 黒天使は弓弦の切れた弓を持ってぼうっとしている。あなたがそれは何かと問いかけると、黒天使はふわりと笑って言った。「ルルウィ様から初めて頂いた弓なんです。生まれてから、ほとんど肌身離さず持ち歩いてます」あなたはそう言って弓を抱きしめる黒天使を取り巻く、いつに無いやさしい雰囲気の風に苦笑した。 %txtDialog,EN Hi. What's up? Dude... %endTxt