%txtCalm,JP 「…………」 「あなたの……お知り合い……でしょうか。あの……ヨウィンで待っている子です」 「……あれは、あなたを待っているのでしょうか? そう……いい子そうですね」 「戴きました。……小食ですから」 「いえ、人が多いところはちょっと……。ええ。知らない人は苦手です」 「街外れ…でどうですか。ご飯、ゆっくり食べて頂いて結構ですので」 「私は構いませんけど。はい。そうしましょう」 「はい。そんなに急がなくても結構ですよ」 「はい。少女です。少女の(名前)」 「はい。では(ユーザ)さん、で」 「はい。そうかもしれませんね」 「そうですね」 「いえ、ないですよ。知らない人でした」 「それは……(ユーザ)さんがあの子と知り合いだったからです。……だから安心できました」 「私にあの子の友達になれと言うのですか」 「私はあの子とは友達になりません」 「知りません。それは嘘ではないです」 「はい。確信しています。出会っているはずです。(ユーザ)さんとあの子は。ずっと昔に」 「でも、相沢さんの記憶にはない。そうですね。当然です。だってそのときのあの子は」 「はい。わかりました」 「そうなんですか。ずいぶんと変わってますでしょう、そうすると」 「(ユーザ)さんが、あの子と知り合いだとおっしゃいましたから、そう思っただけです」 「いえ、いないです。いえ、本当にいないんです」 「あの子は、ただ本当に(ユーザ)さんに会いにきただけでしょう。それ以外に、理由はないはずです。会いたかっただけです」 「今、(ユーザ)さんは、束の間の奇跡の中にいるのですよ。そして、その奇跡とは、一瞬の煌めきです」 「あの子が自らの命を引き替えとして手に入れた、わずかな煌めきです。それを知っていてください」 「私はそう思います」 「でもこの奇跡の一番の悲劇は…それをあの子が悟っていないということです」 「知ってますでしょう。あの子はなにも知らないのです」 「訪れる別れは、相沢さんがあの子に情を移しているほどに、悲しいものです。それを覚悟しておいてください」 「……(ユーザ)さん……でしょうか」 「いえ。遠いです」 「……あの子は、どうしてますか」 「エーテル病になりましたね。エーテルが蓄積されたとき……発病するようです」 「予兆……いえ、本来ならば、それで終わっていたのでしょう。ただ、思いが強いだけに、不完全な形で今も居続けているんです」 「二〇度目を越えることはない、と思ってください。消えます。初めからいなかったかのように」 「……他愛ない昔話です。エーテルの風は、ご存じですね。そのエーテルの風は、3月、6月、9月、12月の初旬に吹くのだそうです」 「古くからその影響はエーテル病と呼ばれ、その姿は様々な変化をし。多くのエーテルを蓄積した存在が、変異種となるのだそうです」 「それが姿を現した村はことごとく災禍に見舞われることとなり、そのころより厄災の象徴として厭われてきた。現代に至るまでです」 「ただそれだけの、どこにでもよくある昔話です」 「(ユーザ)さん。エーテルの風は、あなたに災禍を見舞いに吹くのですよ」 「(ユーザ)さんは……本当に、つらい目に遭うのですよ、これから……」 「エーテルの風は……昔話にあるような……そんな忌むべき存在ではないのです……」 「本当に…いい子だから……だから……こんなに辛くて、悲しい……」 「はじめまして。少女の(名前)と言います」 「こうしたら、落ち着くんです」 「そうですか。いいことだと思います。その子の生まれ故郷なのですから」 「こんにちは。いいお日柄ですね」 「ひどいですね、物腰が上品だと言ってください」 「約束は守ってくださっているようですね。……そうですか。良かったです」 「また、あの子は…あの畑を走り回っているんでしょうかね」 「小さな営みの中、また新しい命が生まれ、育まれて……そしてまた…人のぬくもりに憧れる子が出てくるんでしょうか」 「でもそれは仕方がないですね。あの子たちの性分ですから」 「でも……もしかすると、この街に住む人間の半分くらいがあの子たちなのかもしれませんよ?」 「それと気づいていないだけで、みんな人ではないのかもしれません。あははっ…冗談ですよ。そんなことはないです」 「ええ、可笑しかったですよ、今の(ユーザ)さんの表情は」 「でも、あの館に住む妹が、みんな不思議な力を持ってるのだとしたら……たくさん集まれば、とんでもない奇跡を起こせる、ということなのでしょうね」 「たとえば…空から、お菓子を降らせてみたり。……夢ですよ、夢」 「空から、お菓子が降ってきたりすれば、素敵だと思いませんか? じゃあ、(ユーザ)さんなら、何をお願いしますか?」 「(ユーザ)さんは、現実的すぎます」 「そうですか? ……そうですよね」 %txtAggro,JP 「この機会を見過ごすほうが人としては、不出来でしょう」 少女の(名前)は武器を構えた。 %txtDead,JP 「あ……」 「私が悪いんだから、いいんですよ」 「……そんな酷なことはないでしょう」 「私は……それでこんなふうになってしまいましたが……(ユーザ)さんは、どうか強くあってくださいね」 %txtKilled,JP 「あと、ひとつ。これ以上、私を巻き込まないでください」 「またいつか、遊びましょうね」 「それでは」 「さよなら」 %txtWelcome,JP 少女の(名前)は微笑みながらあなたを迎え入れた。 %txtDialog,JP ……はい {player}さん、どうしました? 今……ですか? {player}さん、なにかありましたか? %endTxt