どらごにっく★あわー!   〜竜を退治するだけの簡単なお仕事です〜 ●初期情報 No.Z000604       担当:上原聖 ―――――――――――――――――――――――  【きみ】は、ユニオン本部で、各ユニオンに送られた通知を見ていた。  日本は喜多路町[きたじちょう]が、ついこの間、数十頭のドラゴンの群れに蹂躙された。  狙われたのは、世界でも有数の資産家、喜多路町町長田中兼男[たなか・かねお]がコレクションしている宝石類だという。  田中は有数の宝石コレクターだったが、ドラゴニック・アワーの始まりからはドラゴンの宝玉まで集めだしたから、ドラゴンの恨みを買ったのもあるかも知れない。  ちなみに、「宝玉」とは宝石ではない。ドラゴンの体内にある、美しい宝石のような石だ。  国連が研究用として持っていかなければ、彼のようなコレクターに買われることが多い。  ドラゴンの死体ら取り出しているので、怒りを買うだろうから、コレクターは必ずベオウルフを何人もを雇っているのだが、今回のドラゴンの群れは田中が雇っているベオウルフや自衛隊をまとめてぶった切っていったようだ。辛うじて助かった少数のベオウルフが警戒に当たっているようで、かなり切羽詰った状況だ。  で、メールで各ユニオンに通達してきたのだ。 『喜多路町に、宝石を狙ったジェネラルドラゴンが襲撃しようとしている。ついては腕に覚えのあるベオウルフを集めたい。ただし宝玉のみはこちらがいただく。町に引っ越したい、腰を落ち着けたいと言うベオウルフには簡易住宅街を用意してある。ジェネラルドラゴンと戦う度胸のある者は町に来てもらいたい。喜多路町町長田中兼男』 「……何が言いたいか分かるかね?」 「はあ、大体」  呆れたものだ。ドラゴンから付け狙われているのに、宝玉だけは自分のものにする心積もりのようだ。  有数の金持ちでありながら名代のしみったれ、ケチ、宝石と引き換えなら魂だって売り渡すという噂は事実らしい。  命を狙われている状況で、ここまで計算するとは。  まあ、そうでなければコレクターなんてやっていられないだろうが……。 「どうだ。行って見る気はあるか?」  上司に言われ、【きみ】は答えに困った。 「ベオウルフを雇っている田中さんがこういう通達をするからには、相当数のドラゴンと戦うことになるんですよね。もしかしたらジェネラルとも」 「うむ。最初の襲撃で数十頭。現在は散発的にソルジャードラゴンが襲撃を仕掛けてきているが、ドラゴンが痺れを切らせばジェネラルが来る可能性も高い」 「集まる中に、ジェネラルと戦えるベオウルフがいるんでしょうか」  それが一番の不安だった。  自分はソルジャー相手なら互角に戦える自信はある。しかしコマンダーでは仲間の協力が必要。その上を行くと言うジェネラルなど、強さの想像もつかない。  そんな自分程度の技量の持ち主が何百人集まったところで、到底ジェネラルと戦えるとは思えない。 「草薙から、名高い佐倉良輝[さくら・よしてる]が依頼を引き受けたと言う話が来た。佐倉クラスの戦いぶりを見ておくのはいい勉強になると思う」  佐倉良輝ならば知っている。  各地をキャンピングカーで転戦し、数多のドラゴンを屠っているベオウルフだ。  何でもこのドラゴニック・アワーでは誰に預けるより自分の傍が一番安心だとして、七歳の娘を連れて旅をしているらしいが、娘に傷がついたことは一切ないという。戦場のど真ん中で、娘を守り、大勢のベオウルフを統率して戦う彼には、コマンダー種ですら敵ではないと言われているらしい。  彼が来るなら、もしかしてジェネラルとでも戦えるかも知れない。 「君が嫌なら、他のベオウルフに話を持っていくだけだ。決めるも決めないも君次第。何せジェネラルが来る可能性が高いのだからね。さあ、どうする?」  そう言われ、【きみ】は――。 ――――――――――――――――――――――― 「マスターより」  どもども。始めましてもお久しぶりも、こんにちは。上原聖[かみはら・せい]と申します。喜多路町でドラゴン退治をしたい方は、以下の選択肢をお選び下さいまし。 A010600 喜多路町でドラゴン退治 (担当:上原聖/地域:117) 備考:喜多路町町民だと言う方、引っ越して来られた方は、町民となれます。 ――――――――――――――――――――――― ここに掲載されている行動選択肢は、『どらごにっく★あわー! 〜竜を退治するだけの簡単なお仕事です〜』の公式サイト(本サイト)に掲載されない場合があります。 ――――――――――――――――――――――― 個人としてゲームを楽しむための交流の範囲を越えない場合に限り、この「初期情報」の複製、サイトへの転載を許可します。著作権等の扱いについては、本サイトを参照ください。 copyright 2009-2010 ELSEWARE, Ltd. ―――――――――――――――――――――――