―忍びの里 一の里 千代 こちらです、ヒナタ殿。 カ わ、すごい!壁がくるって・・・! 千代 忍びの里ですから、こういう仕掛け扉はゴマンとありますよ。 カ 陰陽院みたいですね。 千代 そんなところにも共通点が。やはり掛け軸の裏には通路ですか? カ あはは、そんなべたなものじゃないですけど、人除けの仕掛けはたくさんありますよ。 あ、あるじ!?なんですかその目は! 人除けの仕掛けの解き方を忘れてたくせにと言わんばかりですよ! 千代 カガミさんとヒナタ殿を見ていると、忍びと陰陽師はやはり違うと思い知らされますね。 カ そうなんですか? 千代 ええ、忍びは主にとっての道具にすぎません。仕掛けの解き方を忘れでもしたら―― その場で処分されるでしょうね。 カ ・・・カガミには、わかりません。 そうやって、主従だとか、道具だとかはっきりと分けてしまう価値観が・・・わかりません。 千代 ・・・ それで、いいと思いますよ? カ 千代女さん・・・。