―忍びの里 某所 佐助 はぁぁ、やっぱこの任務受けなきゃよかった。 才蔵 何を今更。無駄口を叩いていると舌を噛むぞ。いやむしろ噛んで死ね。 佐助 うるせえ才蔵。俺の天賦の才に嫉妬したか? 才蔵 誰が貴様のような邪道を妬むか。 すでに陰陽師は動き回っている、我々の仕事は時間との勝負だ。 遅れる者などいらぬと言っている。 佐助 気が乗らねえの。昔の同志だっているかもしれねえのに。 才蔵 日本は今やあやかしによる混沌の渦に叩きこまれている。 力を求めるのは当然の帰結。我ら忍びは主の為に働くのみだ。 佐助 力ねぇ・・・。 あいつら知らねえんだろ?小太郎がどんな奴か。 ムッキムキの鬼みたいなのを期待してんだもんなぁ。 才蔵 大衆を化かすのも忍びの術のうち。さすがは彼奴だ。 佐助 騙される奴は阿呆だろ、実際。 才蔵 ・・・・・ 佐助 誰か来たな・・・んじゃ、隠れるとしますか。 カ では、千代さんも密書がどこにどんな形であるのか知らないんですね? 千代 書というくらいですから、巻物だとか書物だとか、そういう類とは推察できますが・・・。 カ 陰陽師総動員で探させるくらいですから、ものすごい機密なんでしょうね・・・。 とりあえず巻物を見つけたら集めておきましょう! ね、あるじ! 千代 この里にあることは間違いありませんから、とにかく奥へ進みましょう。 カ はい! 千代 ・・・ カ 千代さーん!行きますよー! 千代 はいはい、お待ちを! 佐助 ・・・ 才蔵 気づかれたか? 佐助 わからない。 だがあの女・・・どこかで・・・。