―忍びの里 孤狼殿 犬 うぐぅ・・・ッ! ここまでか、ならば・・・刺し違えてでも! カ ! あ、あるじ危ない! !? 犬 な・・・! 退魔 ぐふっ・・・! カ た、退魔さん!? 退魔 大丈夫、急所は避けた・・。 犬 お、お前・・・! 退魔 赤、ヒナタ殿はどうやら信じるに値するのかもしれん。 もしかしたら、我らの主・・・半蔵様をも救ってくれる存在だ。 犬 なぜ、そう言い切れる・・・。 退魔 自由をくれた。 犬 自由? 退魔 そうだ、命令ではなく。自ら選びとる、自由だ。 半蔵様は囚われている。過去に、自分に、守るべき者に。我らが背負わせすぎたのだ・・・! もう時代は変わっている。恐れる必要などない。ありのまま、顔を上げて生きていけるのだ。 主従や身分に囚われて、大切な御方を救いたいと想う心を殺す必要などなかったのだ! 犬 ・・・!? 佐助 ははーん。 お前らも気づいたんだな。 退魔 あなたは、猿飛佐助!?それに―― 犬 霧隠才蔵か・・・! 才蔵 そうだが何か。 佐助 ヒナタって言ったっけ?お前はなかなか見込みがありそうだ。 才蔵 ここはひとつ、共同戦線を張らないか? 佐助 そこのじっと黙ってる巫女さんも、いいだろ? 千代 ・・・・・ええ、もちろん。