ア ――子供はいつか、大人になる。 ――その過程で私は、いろんなものを捨ててきた。 ――あんなに楽しかった記憶が、なぜかとても陳腐なことのように思えて、 自分から遠ざけてしまった。 ――私は、大切なものを自分で捨ててしまったんだ。 猫 シハハハハ。想い出を捨てて、手に入れたものはなに? 大きな体と、考える頭脳? なら君は、自分が大きくなる為にかつての友やかつての敵を捨てちゃったわけだ。 ア 違う! そうじゃ・・・ そうじゃない・・・!