逆鱗 よし、行くわよレヴィア! レヴィア もちろんよ! 間奏に入り、ふたりのダンスは激しさを増す。否が応にも最後の大サビヘの期待が高まる――が。 金剛 ガオオオオオ!! レヴィア なっ!? 逆鱗 ちょっ!!どういうこと!? レヴィア やはりふたりじゃ足りないって言うの!? 金剛 ギャアアオオオ! 逆鱗 やば! レヴィア こっちに来る!? ――ッ! 王女 待つのじゃ! まだ妾の歌は終わっておらん! 金剛 ガルルルル・・・! レヴィア 来たわね。 逆鱗 ったくヒヤヒヤさせないでよね。カカト落とし食らわせるわよ? 奇しくも、間奏は終わりを迎え、曲は大サビへ。 レヴィアが、ゲキりんが、そして王女が、手に手にマイクを持つ。 そして―― 王女 これが、妾のデビュー曲じゃ!! ・・・ ・・・ ・・・ 金剛 ガァオオオオン! 王女 はぁはぁ・・・満足したか、ドラコ! 金剛 ウオオオオン! レヴィア もう暴れる気配は無さそうね。 逆鱗 これくらい、朝メシ前ってやつだけどね。 それにしても・・・ レヴィア 王女ちゃんの歌声、紛れもなく本物ね。 逆鱗 アイドルレベルじゃないわよ、あんなの。 商売上がったりだわ。 ワアアアアアアア!! 歓声があがる。 噂を聞きつけたあやかしたちが、彼女たちのゲリラライブを見に殺到したのだ。 すでに超満員状態の現場、すさまじい熱気を帯びている。 王女 こ、これは・・・! レヴィアたーん!!! ゲキりん、俺を踏んでくれー! あのちっこい子は誰なんだー!? あやかしたちの野太い声が、アイドルへと注がれている。 王女 ・・・・・ ありがとーーーー!! ワアアアアアア!! カ 結果的にゲリラライブは大成功。 いやはやすっかり王女さんはアイドルの仲間入りですね。 ドレイク やはり、私の目に狂いはなかったようだ。 そして、君もな! 鯉 えっ、わたし? ドレイク そうだ、君は残念ながらアイドルはムリだろう。しかし・・・ 女優としてならば、十分に活躍できる才能を持っている! 鯉 ! ドレイク 私に、賭けてみないか? 鯉 は、はい・・・! カ あの〜みなさん、なんだかいい雰囲気になってますが・・・ なんかまだドラゴンがいるんですけど・・・ 金剛 グオオオオオ!! トリスタン どうやら、ドラゴンの無限発生は食い止めたものの・・・ すでに発生したドラゴンは消えずに残っているようだな・・・。 カ そ、そんな・・・。 スーパーアイドルたちは、すでに多くのあやかしに囲まれ、取り付く島もない。 カ あの、ドレイクさ――いない! トリスタン さっき稽古場へ行くと言っていたぞ。 カ そうですか・・・。 トリスタン 私の勘では、ドラゴンはあと70ちょっといるようだ。 どうだ?できそうか? カ できるもなにも、やるのがカガミとあるじのお仕事ですから。 トリスタン ふむ、ではドラゴン退治と洒落込もう。 戦いは、まだまだ続く――