―忍びの里 孤狼門 カ そうですか、あなたは服部半蔵正就に仕えていたんですね。 退魔 主を呼び捨てにするな、たわけ! それに、私にも名がある。退魔棒手裏剣・・・退魔とでも呼べ。 カ わかりました、退魔さん。 こちらはヒナタ殿、そして私はカガミ。こちらは―― 千代 千代と申します。 退魔 貴様、どこかで・・・? 千代 この里で巫女をしておりました故、その折にかと。 退魔 ・・・そうか。 カ あのー退魔さんのあるじ、半蔵正就さんですが・・・ 世間的に有名な服部半蔵とは違う人・・・ですよね? たしか、正就さんは一族を没落させたって―― 犬 我があるじを愚弄するか! 退魔 赤・・・!? 犬 退魔・・・お前の決めた事にとやかく言わぬ。 だからそこで死ね。俺が看取ろう。せめてもの手向けだ! 退魔 ・・・できぬ。私は生きる。 犬 そうか、ならばお前は今を以って俺の敵となった。 我が孤狼門を抜けられると思うなよ、陰陽師どもめ! カ あ、あれ消えた? 退魔 赤・・・。