カ よし、記念すべき100体目もだいぶ弱っています! レヴィア 行くわよ、ゲキりん、鯉っぺ! 逆鱗 当然よ! 鯉 は、はい!! レヴィア ミュージックスタートッ!! 王女が持っているカラオケマイクから、キャピキャピ感満載のイントロが流れる。 レヴィアたんとゲキりんは、どこで覚えたのか振り付けは完璧だ。 さすがはトップアイドル。 鯉っぺもなんとか食らいついている。腐っても鯛、いや鯉か。 イントロが終わり、Aメロが近づいてくる。最初は鯉のパートだ。マイクを構え、そして―― 鯉 くぁwせdrftgy――! 下手だった。 金剛 ギャボオオオオ!! カ わああああ! レヴィア くっ! カ あぶないレヴィアたん!! ドレイク 間に合わ――ッ! どりゃああ!! 怒号とともに、ドラゴンは霧散した。みな、何が起きたかわからずポカンとしている。 トリスタン ふう、間に合ったか。 カ あなたは? トリスタン 我が名はトリスタン。ドラゴン退治のスペシャリストだ。 む!?そこにもまだいたか!? 王女 !? カ ちょ、違います違います!! トリスタン む、しかし、あれからは竜の気配がするぞ? カ それはそうなんですが・・・。 トリスタン ならば退治してくれよう! カ わあ待って待って!話を聞いて下さい! ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ トリスタン なるほど・・・。なんというか、我々の時代では考えられんことだ・・・。 ドラゴンがアイドルとは・・・。 今、ジェネレーションギャップをひしひしと感じている。 カ そういうものです、時間の流れというのは。 トリスタン で、あのドラゴンを倒すためにアイドルユニットを作ったはいいが・・・。 鯉 ・・・・・ カ 放っておいてあげてください、あんな格好でも凹んでいるんです。 鯉 ・・・あーあ、あたしゃ所詮C級アイドルですよははは。 トリスタン 私はドラゴン退治を陰陽院に依頼されて極東に来たのだが・・・ 想像していた戦いとはいささか異なるようだな。 カ そうですね、なんというかこれは・・・アイドル同士の戦いかもしれません。 トリスタン そ、そういうことか・・・。 カ ? トリスタン いや、なんでもない。